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主な視察先 2月2日(金)-1
モーレ・アントレッリアーナ
Mole Antonelliana
(国立映画博物館 Museo Nazionale del Cinema)
トリノのシンボル的な建築。1863年の着工時にはシナゴーグ(ユダヤ教会堂)になる予定だったが、計画が頓挫し、その後トリノ市に譲渡され、最終的に167メートルの、当時欧州位一の高さを誇る石造建築として完成した。その後、地震や豪雨などの被害によって再建を繰り返す。
2000年には、国立映画博物館として新装オープンし、モーレ中央にはシースルー・エレベーターが設置、吹き抜けの堂の中を85mの高さの展望テラスまで昇ることができる。トリノはイタリア映画発祥の地であり、この映画博物館はイタリア唯一の映画博物館である。
5フロアにまたがる広い館内で、映画の誕生から発展の歴史をたどることができる。テンプルホールにある10のチャペルでは「愛」「死」「ホラー」「トリノ」などのテーマが映像や展示で表現されている。またテンプルホールには寝椅子が設置され、大型スクリーンでゆったりと映像を楽しめる。
20万点以上もあるというポスターコレクションの一部が展示されたポスターギャラリーでは、サイレント時代から現代まで、イタリア映画をはじめハリウッド名画や日本映画などの貴重なポスターを鑑賞できる。日本映画では黒澤明、溝口健二、小津安二郎といった巨匠はもちろん、ヨーロッパで人気の高い大島渚、北野武らの作品が紹介されていた。
歴史的な建築物に創造性あふれる大胆な展示手法を取り入れたすばらしいミュージアムで、映画ファンのみならず多くの観客を楽しませてくれる。
写真上:モーレ・アントレッリアーナ外観
Museo nazionale del cinema
Via Montebello 20, 10124 Torino http://www.museonazionaledelcinema.org/
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館内カフェ/テーブルの内照の色が変化する |
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ポスターギャラリー/日本映画のポスター |
「甘い生活」(フェデリコ・フェリーニ監督)ポスター |