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石川希典(Leader) / 小川康昭 / ゾウ・ファン・チェン / 萩真妃
Aチームは、中国語では「家」が、うかんむりの上の円の一画を除くと冢(塚)[墓]の意になる関係をあげ、ただ物質的で生気のない墓的なるものと、生の営みの中心である[家]とを隔てる"一画の点"の意味を訪問した家に見た"ゆとり"や"喜び"、そして"愛"として浮かび上がらせた。これは中国の参加者:ファンチェンさんが加わるチームならではの興味深い問題認識の観点となった。
日本の伝統家屋に住む家、何か特別な蒐集のある家、子供を持つ30代の家の3件を訪ねた。
メンバーはzou Fangzhen,石川 希典、小川 康昭、萩 真妃の4名で構成。
初めは互いの意思疎通が難しく、毎日試行錯誤をくり返した。 「家」この漢字は家を表す。
家の点が落ちると冢(塚)、つまり墓という意味になってしまう。

キーワードによる関係を図にし、考察を行なった。

この事から、3件を通じてわかった事。それは、点を見てきたという事。


会= encounter
一期一会という事。
継承=inherit
主人は心よく説明してくれた。
庭=garden
余裕がないと手入れが行き届かない。(room, surplus,spare..) enough
迎=welcome
人を迎え入れる余裕という事=お客さまをもてなす hospitable


展=show
見せるという事は、コレクターとしての1つの喜びと感じた。
喜=happy
1つのモノを集める事による喜び。
慈=affection
子供への大きな愛情。
望=hope
彼は、いつの日か子供が自分より高く飛べる事を望んでいる。


付=attach,
付ける事により生活に応じた機能を付加していく。
増=increase
家は時の流れの中で形を変え続ける
換=change  
換える事により、安全性を維持し、子供を守るという事。
愛=love
子供への、惜しみない愛
・家と冢との対比を通して、家になるにはなにが大事かを考えさせられた。

・家と冢(墓)のささいな点の違いに着目したのはとてもおもしろい。

・家と墓の比較 - チームディスカッションの中で見出した対象とのことでしたが、インパクトの残るものだった。

・短い単語でそれぞれの家をあらわしたこと - 一言で表すのは難しいし、それぞれが違う言葉で表したのは興味深い。

・「家」と「冢」は似ているけど意味は全く違うということから、点に着目していくという流れが面白い。

・普段気付かない、そういった無意識の行動の中に、家というもののヒントがあるかもしれないと思った。
日本の伝統家屋にすむ世帯
何か特別な蒐集のある世帯
30歳以下の若い夫婦、子ども有り

 

Team A Leader
名古屋造形芸術大学
日本
ワークショップのテーマが「HOME」という事で、数日に渡り様々な考察を行なってきた。そしてコミュニケーションの重要性を改めて、認識させられた一週間であったと感じる。現在の自分自身の位置と、世界から見たデザインに対する考え方の違いに実感させられた。

一番印象的に感じられたのは、クリエイティブな仕事をする事よりも、クリエイティブな環境の方が、さらにクリエイティブだと感じた。人というのは、やはり育った環境から考え形成していくのだと思う。僕自身は、この事が切っ掛けで海外に目を向けて視野を広くもつ事よりも、母国である日本の良い文化に目を向ける良い機会になったと思う。様々な人と巡り逢う切っ掛けを作って頂いたidcnには感謝をしたいと思う。
東京造形大学
日本
日常のサイクルの中に埋没したままでは得られなかった経験ができました。
喜んだ次の瞬間には落胆がまっていて、そこからなんとか希望の光を見つけてくる。メトロノームのように触れ幅の大きな九日間。精神的にはかなりのストレスに違いないんです。ですが毎日が新しい発見と冒険に満ちあふれ、久しく忘れていた鼓動の高まりを感じました。どこか懐かしく、心地よくもありました。

恒常的にただそこに立っているよりは、自ら動いて風を巻き込みながら生きてゆく方がより多くのことを感じることが出来る。それを身をもって知るきっかけとなったのが今回のワークショップだったといえると思います。
湖南大学大学院
中国
このワークショップは結果や何かの解決のためのものではなく、チームワーク、コミュニケーション、そして役割分担のためのものだったと思う。

私はチームAのメンバーでしたが、始めのうちは言葉の壁のためチームワークは難しかった。しかし時が経つにつれ、チームワークやコミュニケーションを向上させ、より効率的に作業を分担させる方法を学んでいった。そしてやり遂げることが出来た。私は自分たちのチームをとても誇りに思っています。

しかし改善すべき点もあった。私たちはチーム内でのコミュニケーションに気を払いすぎて、他のチームとのそれを怠ってしまっていたのだ。

ワークショップの時間は限られてはいたが、本当に多くのことを学んだ。もっとこのようなワークショップに参加できたら、より多くの経験を得ることが出来ると思う。
名古屋芸術大学
日本
「面白そう!」ワークショップの話を聞いて参加は即決。
始まってみると「面白い!」どころか「とてもとても面白い!!」瞬間の連続でした。
国や立場の違いによるコミュニケーションの難しさはありましたが、常識という言葉がいかに意味を成さないかを改めて実感すると同時に、共通する部分も発見することができました。
実際に社会で活躍している方々や経験豊富な先輩の仕事を間近に触れる体験はとても刺激的で、自分は現在何ができるのか、将来どう生きるのかを自問する毎日でもありました。こんな素晴らしい毎日の後ではこれまでの生活に戻れそうにありません。ワークショップを終えた後、自分自身でじっくりと考え、吸収し、新しい価値観を持ってこれからの仕事に活かしていきたいと思います。
サポートしてくださったゲストやデザインセンターの方々、時間外まで付き合ってくれたボランティアスタッフ、暖かく迎えてくれた3件の家、そしてワークショップで知り合ったメンバー全員に感謝します。皆また会いましょう!
INTERNATIONAL DESIGNERS WORKSHOP 2004