私たちが普段何気なく使っているさまざまな文字、“フォント”をつくるデザイナーの存在を知っていますか?多様な文字の表情を追求するフォントのデザインは、専門性が高い仕事でありながら、同時に“文字”を通してあらゆる人々の日常にぴったりと寄り添う奥深い世界でもあります。フォントはその土地や人、文化を体現するものともいえるでしょう。
金シャチフォントプロジェクトは、2009年にタイププロジェクトが立ち上げた都市フォント構想(www.cityfont.com)を背景に、名古屋のご当地フォントを作り、地元で育て世界へ発信しようという試みです。デザイン誌「AXIS」で知られるAXISフォントを制作したタイププロジェクトと、オープンエンズが中心となって活動する、金シャチフォントプロジェクトがNAGOYA DESIGN WEEK期間中にその全貌を初お披露目!金シャチの特徴的なフォルム「反り」や、装飾的なディテールを反映した書体は、名古屋らしい表情に仕上がっています。
1967年名古屋生。YAG亀島美術研究所出身、愛知県立芸術大学卒。1993年アドビシステムズに入社、タイプデザイナーとして勤務。2000年タイププロジェクト設立、AXISフォントを発表。ドライバーズフォントプロジェクト(デンソーとの共同開発)と都市フォント構想(cityfont.com)の実現に向けて活動中。
タイププロジェクト www.typeproject.com / www.cityfont.com
1974年愛知県生まれ。1995年日本デザイナー芸術学院グラフィックデザイン科卒業。2004年OPENENDS(オープンエンズ)設立。TDC会員、JAGDA会員。最近の主な仕事に、NAGOYA DESIGN WEEKや、国際コンペティション名古屋デザインDO!2010などがある。
オープンエンズ www.openends.org
金シャチフォント初の活用事例となった「名古屋弁かるた」(製作:東海テレビ放送)を10月16・17日に会場にて先行発売!金シャチ明朝、金シャチ黒字に加え、ナゴヤプロジェクト8とオープンエンズがデザインディレクションを手がけ、名古屋弁監修に安田文吉氏、読み手は蟹江アナウンサーという豪華な顔ぶれ。ご当地名古屋満載のかるたが実現しました。
[名古屋弁かるた] 制作:東海テレビ放送, 特別協力:名古屋市、中日新聞社、東海ラジオ放送, デザインディレクション:国際デザインセンター・ナゴヤプロジェクト8, デザイン:株式会社オープンエンズ, フォント制作:タイププロジェクト株式会社
「金シャチフォント」を発表した鈴木氏と、ポスターをはじめブランディング、建築におけるサイン計画から工業製品のインターフェースデザインまで手がける廣村氏の対談を開催します。鈴木氏は、自らが設立したタイププロジェクトの中で、ただフォルムの美しさを問うだけでなく“その都市らしさ”を表現できるフォントを提案する「都市フォント構想」を掲げています。グラフィックデザイナー/タイプデザイナーでありながら、紙面上での表現にとらわれることなく、空間演出をも意識し、活躍する二人の対話に注目。両氏が考える、人々に受け入れられる良いデザインとは・・。
日時 | 2010年10月17日(日) 14:00〜17:00 ※終了しました |
会場 | 栄ガスビル5F ガスホール |
出演 | 廣村正彰×鈴木功 |
定員 | 250名(予約不要,先着順) |
主催 | NAGOYA DESIGN WEEK 2010 実行委員会 www.n-dw2010.com |
共催 | クリエイティブ・デザインシティなごや推進事業実行委員会 |
協力 | ナゴヤプロジェクト8 |
廣村正彰 1954年愛知県生まれ。廣村デザイン事務所・代表取締役。2009年11月「字とは何か」を科学的に分析、解説した「字本JIBORN」を刊行。2010年10月クリエイティブ・デザインシティなごや CODE:国際ポスターデザインコンペティション審査委員