受賞作品

展示される入賞入選作品計100点の内、入賞作品10点をご紹介します。
(最優秀賞1点・優秀賞7点・「子どものための椅子」部門賞1点・「針葉樹を使った椅子」部門賞1点)
高校生部門は入選作品のみ。部門賞入賞作品は今回該当作品無しと判断されました。

最優秀賞

 

座椅子
40×55×95
トウ・タケ

山下知廣
東京都

一枚の曲面というシンプルな形態の中で、上体を起こし、腰と背中を支え、動きに余裕を持たせるといったすべての昨日を表現してみました。接着剤や金具を一切使わず、竹と藤だけを編むことによってできています。(出品者コメントより)

 

優秀賞

 

コンパス
45×55×75
ホワイトアッシュ

朝山 隆
東京都

木製の折り畳み椅子で「安っぽさ」をなくし、上品で座り心地の良い椅子をデザインしました。折り畳むと「コンパス」のように美しく綺麗に納まる点も考慮しました。背はヌメ革を、また座面は藤張りにすることで高級感と軽量感を表現しました。(出品者コメントより)

peep
46×50×75
ブナ・ウォールナット

安斎 真吾
北海道

成形合板のダイニングチェア。背もたれと座面を構造の一部とし、無駄を剥ぎ落とすことでこの椅子が生まれた。両側のフレームで背と座を挟み込み、接着することで強度を保つとともに軽量化を計り、またこれによって生まれたスリットが全体の軽量感を生み出している。(出品者コメントより)

Dチェア
58×56×90
ブナ

出光 晋
長野県

家具とのコミュニケーションの手段の一つとして“触感”は大切だと思います。アームチェアであれば掛け心地も大事ですが、肘の形状もとても重要です。シャープ感を持たせながら、いつまでも握りたくなるような肘のディテールを意識して製作しました。また、仕上げも木の“触感”を実感できるソープ仕上げとしました。(出品者コメントより)

三角スツール
35.3×35.3×42(36)
タケ

斉藤 克雄
東京都

「重ねる」という機能を美しく見せたいと思い、デザインしました。三つの部材が支え合う形で片側のエッジを薄くし、動きとシャープさを表現しました。竹の集成材が木口に象嵌のような表情を見せ、竹の持つまっすぐな木目がさらりとした手触りと、シャープでありながら温かみのある仕上がりとなりました。(出品者コメントより)

THREE LEGGED STOOL
50×43×47
ウォールナット・ブナ

中尾 紀行
北海道

3つの成形合板を合わせて出来たスツール。合板を3次曲面に成形することは困難だが、浅い曲面を組み合わせることで、力強く滑らかな3次曲面の椅子が製作できると考えた。脚は2方向からの曲げの組合せのため、強度が高く形状も安定している。本作は以前に賞を頂いた自作をもとに製作工程を見直し、再設計したものである。(出品者コメントより)

MAチェア
70×61×78
メープル

藤井 繁
岡山県

この椅子は、上品な美しさを表現しました。木の本来持つ美しさを引き出すため過度な装飾はせず、プロポーションに気をつけました。また後脚と肘の接合部も後脚と背を切り離し、その間に肘を挟むことで、すっきり見せることが出来ました。(出品者コメントより)

稲穂フォールディング
70×61×78
メープル

松本 巧
静岡県

静岡市の料理屋より、折り畳みのエキストラチェアを依頼されました。落ち着いた店の雰囲気に合わせて、材はブラックウォールナットを使用。屋号の「稲穂」にちなみ、前脚から背の曲線に秋に穂を垂らす稲を表現しました。(出品者コメントより)


部門賞「子ども椅子」

 

はるひスツール
40×30×30
シナ

木村 真喜子
京都府

子どものための椅子=子どもが遊べる椅子と考えた。積木のように組み替える事で、高さと形の異なる2種類の椅子となる。2種類の形以外にも自由にパーツを組み替えられるので、この椅子で遊び、発見・創造する事で豊かな人間として成長して欲しい。椅子としても、おもちゃとしても子どもの1番になる事を願う。(出品者コメントより)

部門賞「針葉樹」

Compression
42×46×77
スギ

井上雅文、日比野秀紀(グループ制作)
東京都

持続利用可能な国産材「杉」の新たな利用方法の提案です。軟質な杉を圧縮木材技術と、その応用による接合部の開発により、従来不可能であった、繊細な意匠の椅子を製作しました。組み合わせた18mm厚のフレームをプレスし、6mmまで圧密します。組んだ後に圧蜜することで、強固な接合が可能になっています。(出品者コメントより)