アジアとヨーロッパが交差する地域、大陸の西端に位置するトルコ。
日本とトルコは、アジア大陸の対極に位置し、互いに遠い国、共通項を持たない国だが、 異なった文化、異なった言語、異なったライフスタイルの両国に普遍の言語がある。グラフィックデザインである。 「西方アジアのグラフィックデザイン」展では、展覧会とトークを通して、トルコの伝統的なカリグラフィー(書)とグラフィックデザインの創世記を彩った名作ポスターの数々とともに、トルコを代表するグラフィックデザイナーのひとり、サディック・カラムスタファ氏のポスターとブックデザインを紹介する。 |
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ビジュアルコミュニケーションデザインにおける主な要素は、言葉とイメージだが、時に言葉がイメージとなり、時にイメージから言葉が生まれ出ることもある。まっさらの紙やスクリーンを前にデザイナーがそこに表現するのは、イメージである。それ単独では何ら大きな意味を持たないし、ツールとしてはありふれたものに過ぎない言葉とイメージを操りながら、デザイナーは、デザインプロセスの中で「意味」を生成させていくのである。 グラフィックデザインには2つのライフステージがある。その第1期の生涯においてグラフィックデザインは、メッセージの仲介者として他分野の本質的なものと連動し機能する。この時、デザイナーは黒子で、メッセージを解釈し伝達し、姿を隠す中距離走のペースメーカーのようなものである。最初の段階でレースを引っ張るペースメーカーは、本命のランナーを早く走らせ記録に挑戦させるための煽動役で、最後は他の走者たちにレースを任せ、自分は消える。レースが終われば、誰もペースメーカーの名前も顔も思い出しはしない。これに似てグラフィックデザインの第1次生涯も、仕事の完成と同時に終わる。 2期目の生涯は、展示会、ビエンナーレ展、コンペ、出版、ワークショップ、レクチャー、冊子やカタログ、雑誌、年鑑、同業の人々との出会い等ではじまり、この時期は、グラフィックデザイナーが主役であり、グラフィックデザインそのものが内容となるのである。今回の「西方アジアのグラフィックデザイン」展では、カラムスタファ氏の作品とともにトルコのグラフィックデザイン史にも触れる展示とトークが行われる。 |
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会場 | 国際デザインセンター・デザインミュージアム・展示コーナー 〒460-0008名古屋市中区栄3-18-1ナディアパークデザインセンタービル4階 tel052-265-2106 |
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入場料 | 一般300円、学生200円(常設料金に含む) | |||||||||||||||||
会期 | 2003年2月20日(木)~2003年3月23日(日)11:00~20:00(入館は19:30まで)◎会期中無休◎終了しました | |||||||||||||||||
主催 | (株)国際デザインセンター | |||||||||||||||||
共催 | 世界グラフィックデザイン会議開催運営会 | |||||||||||||||||
企画・プロデュース | キュー・リーメイ・ジュリア(国際デザインセンター・海外ネットワークディレクター) |
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■ギャラリートーク | 「トルコの文化とデザイン事情」2003年2月20日(木)18:00~20:00◎終了しました
[詳細] |
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