作品名 | 消すクレヨン graffiti eraser |
コンセプト | 世界には10年後、100年後の未来に遺したい歴史的建造物がたくさんあります。しかし、それらの多くは以前話題になったように、心ない観光客による落書きや盗難などによって、荒廃の危機に面しています。 「消すクレヨン」はそのような未来に遺したい建造物を、観光客一人一人の手で補修し守るアイデアです。落書きなどの彫り込まれた傷に、建築材となっている現地の天然石を砕いた顔料と、石灰、天然樹脂から成るクレヨンを直接塗り込むことで、石材を穴埋めすることができます。 また、残ったクレヨンは遺跡と同色のクレヨンとして使え、旅の記念にコレクションしていくことも可能です。クレヨンは現地で販売され、売上金の10%はプロによる修復調整費用として使われます。 |
審査員コメント | 観光客が自分たちで遺跡や重要な建造物の修復や補修に参加するという発想は面白いが、実際には修復には専門的な技術が必要で、素人の補修がかえって逆効果になってしまうこともあるだろう。 遺跡や文化財を大切に守ろうというコンセプトは理解できるが、落書きしてもこのクレヨンで直せばいいと、誤解を招くかもしれない。イメージが先行してしまった提案であるのが惜しい。 |
受賞者名 | 山村 香織/Kaori Yamamura | |
生年 | 1984年 | |
性別 | 女性 | |
国籍 | 日本 | |
職業 | プロダクトデザイナー/カシオ計算機 | |
学歴 | 金沢美術工芸大学 美術工芸科製品デザイン専攻 卒業 | |
受賞歴 | 2010 KONICA MINOLTA eco&art AWARD オーディエンス賞 | |
共同制作者 | 斎藤 友美/Tomomi Saitoh |