近年、日本では、価値観の多様化に伴い、非婚、晩婚、少子化、高齢化といった傾向が顕著である。従来の価値観が喪われつつあるこうした社会変化に大きく関わるのが女性の存在である。先進諸外国の女性とは異なるアイデンティティを持つと言われる日本女性であるが、都市に住む彼女たちは今、何を考え、何を欲し、どんなライフスタイルを実現しているのか。
今年度のワークショップでは、「50:50　恋愛・結婚、仕事・子育て、家族・社会」をテーマに、名古屋市をモデルケースに都市と女性のライフスタイルの関係を考察。カナダの映像メディア制作スタジオ「ブルースポンジ」社をディレクターに迎え、現代日本の多様な仕事観・家族観を探り、女性たちの声やそれを取り巻く都市の情報をドキュメンタリー化する手法を学び、まちづくり等の視点からデザインによる新しい提案を試みる。
国際若手デザイナーワークショップは、若手クリエーターの能力向上、国際的視野の拡大、将来にわたるネットワークづくりに資するものとして、 総合的な才能を育む人材育成を目的に、2000年度より年に1回名古屋で開催。本年度は、フランス、ポルトガル、タイ、中国・香港、韓国、台湾、日本の8ヶ国48人の参加を得て、約1週間実施。