2013.10.01 |
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クリエイティブ・デザインシティなごや2011 活動レポート
ユネスコ・クリエイティブ・シティズ・ネットワーク(UCCN)のデザイン都市が同じ枠組みの中で取り組むプロジェクト「CODE – 都市のアイデンティティを探る」。その第2回となった今回のテーマは「おみやげ」で、クリエイティブ・デザインシティなごやでは、訪れた人々の記憶に残るもの、その土地ならではのおみやげを、学生チームから募った。ワークショップによる推進は、名古屋と、同じデザイン都市に認定されている神戸市との共同の取組みだったが、両都市の指向の違いが現れ、都市の多様性を実感させるものとなった。また、相互の発表の機会を通して、将来を担う創造的人材の育成、都市や学校の枠を超えた活きた交流ともなった。
この、都市のアイデンティティというテーマは、クリエイティブ・デザインシティなごやの2011年度の活動の各場面共通のキーワードとなった。「ぺちゃくちゃナイト×クリエイティブ・デザインシティなごや」(世界60都市以上が同時期開催した「Global Cities Week」に参加)では、18組が「都市」をテーマにプレゼンテーションを行った。また、「シビックプライド・トークセッション」では、このまち/都市は自分たちのものだと実感できるようにすることによって、「当事者」としての自覚を持ち、人と人、人と都市のコミュニケーションが変化し、その場所にあった「シビックプライド」をデザインしていくことが大切だ、と語られた。会場からも活発な意見が出され、参加者の関心の高さを伺わせた。
2011年度は、「デザイン都市名古屋」の国内外へのアピールでも進展させている。2009年に本事業で開催した国際若手デザイナーワークショップのプロジェクト「名古屋なるへそ新聞」が、同じユネスコのデザイン都市・ベルリン(ドイツ)の恒例のデザインフェスティバル「DMY Berlin 2011」に招聘された。都市を新聞の紙面に置き換えるこのワークショップは、「ベルリンなるへそ世界新聞」として開催され、現地でも好評を博した。また夏には、幅広い世代の参加を得てファミリーワークショップ「けんちく体操」を開催。世界の有名建築や名古屋の象徴的な建造物を全身で模写するこのイベント、デザインを、まさに身体で体感していただけたのではないだろうか。
クリエイティブ・デザインシティなごや2011 主なプロジェクト
■ネットワーク都市交流
CODE|Souvenir 2011>>> NAGOYA+KOBE
ユネスコCCNのデザイン都市の枠組みで取組む共同プロジェクト「CODE」の第2回(テーマ「おみやげ」)。名古屋と神戸では、創造的人材の育成と交流をも含め、地元教育機関による委託研究事業(公募)として実施し、その土地ならではのおみやげを提案。(名古屋&神戸/2012年2月)
>> NAGOYA+KOBE 公開プレゼンテーション” href=”https://www.idcn.jp/archives/custom_event/code-souvenir-2011-public-presentation” target=”_blank”>CODE|Souvenir 2011>>> NAGOYA+KOBE 公開プレゼンテーション (イベントスケジュール)
上海国際インテリアデザインフェスティバル2011
国際フォーラムに谷田真・名城大学准教授・博士(工学)を派遣。「新しいトレンド、グリーンデザイン」のテーマにそって、名古屋の取り組みと、大学の研究室でのコンバージョン事例、サスティナブルデザインなどを紹介。(中国・上海/2011年6月)
国際デザインフェスティバル2011
新しい社会におけるデザインを考える国際デザイン会議に、本田敬・Design Studio CRAC/メ~ブツ主宰を派遣。「地域活性のためのデザイン」の事例として、メ~ブツとナゴヤプロジェクト8と、自身が手がけた製品などを紹介。(アルゼンチン・ブエノスアイレス/2011年10月)
ユネスコ・クリエイティブ・シティズ・ネットワーク会議/年次総会
ユネスコCCNの年次総会に出席(29都市<2011年11月現在>中24都市が出席)。同時開催:各都市の市長らによる市長円卓会議。都市間の産業連携の提案とその事例をテーマにした分科会で、壺谷幸也・CDCN実行委員会委員がプレゼンテーション。(韓国・ソウル/2011年11月)
ユネスコ・クリエイティブ・シティズ・ネットワーク「ショーケース」
ユネスコCCN加盟29都市が各認定分野に関して展示。名古屋からは、若手デザイナー、クリエイターの商品や地元企業によるデザイン賞受賞製品などを出展。(韓国・ソウル/2011年11月〜12月)
ショーケース フォー ユネスコ・クリエイティブ・シティズ(イベントスケジュール)
■人材育成・都市ブランディング
DMY国際デザインフェスティバルベルリン
「ベルリンなるへそ世界新聞」プロジェクト
国際若手デザイナーワークショップ2009参加プロジェクト、「名古屋なるへそ新聞」がDMYベルリンに招待参加。現地で、「ベルリンなるへそ世界新聞」を制作する新聞紙面のリデザイン・ワークショップを開催。(ドイツ・ベルン/2011年6月)
ファミリーワークショップ「けんちく体操」
建築物を模写する体操。外見だけでなく、構造や用途、第一印象などを、建築物の映像を見ながら、身体で表現。(名古屋/2011年8月)
ファミリーワークショップ「けんちく体操」(イベントスケジュール)
ぺちゃくちゃないと2012|クリエイティブ・デザインシティなごや
「都市」のテーマのもと、およそ20人のプレゼンターが自分のプロジェクトや思いを紹介。なごやを好きになる、なごやをPRする、ユネスコCCN都市を知る、ユニークな活動を紹介する、人と出会うための場として開催。(名古屋/2012年2月)
PechaKucha Night 2012|Creative Design City NAGOYA (イベントスケジュール)
シビックプライド・トークセッション
「なごやをもっと好きになる。シビックプライドを考える。」
自分はこの都市を構成する一員であるという自覚を持つ、この都市をよりよい場所にするために関わってみると、都市はもっと楽しくなる。「当事者」として自覚を持って、人と人、人と都市のコミュニケーションを考えた。(名古屋/2012年3月 )
シビックプライド・トークセッション(イベントスケジュール)
親子デザインワークショップ
「暗いところでもピカピカ光る安全な傘“ピカサ”を作ろう」
「つくってたたこう!楽しい太鼓」
地元のデザイン団体、企業、教育機関の協力を得て、デザイナーのスキルを活かしたワークショップを実施。ものづくりの仕組みを知り、自分たちで考え、実際に手を動かす作業を通してデザインの面白さを体感してもらおうというもの。(名古屋/2012年2月)
親子デザインワークショップ(イベントスケジュール)
クリエイティブ・デザインシティなごや推進事業実行委員会
主催構成団体:名古屋市、株式会社国際デザインセンター、名古屋商工会議所、中部デザイン団体協議会
事務局:株式会社国際デザインセンター
※詳細はクリエイティブ・デザインシティなごやのウェブサイトでご覧いただけます。
関連コンテンツ
クリエイティブ・デザインシティなごや(公式サイト) |