オランダ船「デ・リーフデ」号の長崎漂着から400年。日蘭交流400年を記念して100にのぼる記念事業が計画される中、唯一のデザインイベントを名古屋で開催する。展覧会、トークなど、ダッチデザイン盛りだくさんの企画だ。
スキポール空港、ギルダー紙幣や硬貨、書籍、医療機器など、実直で清廉なオランダのデザインの、その質の高さはすでに世界的に高い評価を得ている。近年、イタリア・ミラノサローネに93年に登場して以来一躍脚光をあびることとなった「ドローグデザイン」（ドローグは蘭語でドライの意）が、明確でシンプルなコンセプトを旗印に、オランダ人特有といわれる「ドライなユーモアセンス」に溢れた革新的な作品群を国際市場へむけて展開し、注目を集めている。新素材をパワフルなフォルムに変容させる「美学的なノンデザイン」、本展では、その代表的なコレクションをはじめ「フローズン・ファウンテン」など、インテリア、グラフィック、プロダクトデザイン等の分野の、20〜30代を中心としたジェネレーションの新鋭デザイナー約60人の作品の紹介と、欧州の大手企業と若いデザイナーの産官学共同プロジェクト、代表的な企業・フィリップスデザインセンターが描く近未来の住空間を紹介する3部構成。
期間中、ドローグデザインの創始者でオランダの代表的デザイナー、ハーシュ・バッカー氏のトークと、日蘭若手デザイナーの交流ワークショップを行う。