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IdcNコレクションシリーズvol.24
Electric Media ラジオの時代
国際デザインセンターは、20世紀のデザイン史において日本の産業デザインにも大きな影響を与えた、1930年代アール・デコ期のアメリカのデザイン製品を所蔵しています。コレクションは、グラフィック作品から家具や食器などのプロダクト製品までライフスタイル全般にわたる多様なもので、作品数は約2,000点余りにおよびます。コレクションシリーズ展では、毎回テーマを設け、当時の作品をご紹介しています。
IdcNコレクションシリーズvol.24
Electric Media ラジオの時代
アメリカでは、1920年代、機械技術の発展とともに通信手段が発達し、新しいメディアとしてラジオが圧倒的な支持を集めました。1929年、エドウィン・ハワード・アームストロングが雑音・ノイズの干渉を受けにくいFMラジオを発明したことにより、AMラジオから音質が格段に向上、時期を同じくして、行政通知や商品広告が多かった放送内容にも、次第にコメディ、クイズ、ダンス、バンド、軽音楽など、娯楽色の強いものが増加しました。
折しもアメリカの経済悪化による世界大恐慌の中、人々は街で流れるラジオからの音楽に明るい希望を見出し、家庭でも楽しめるラジオへの関心と購買意欲は急激に高まりました。1925年に10%足らずであったラジオの家庭普及率は、1930年代には85%にまで達したと言われています。
この頃、ラジオには、目覚ましい技術の進歩の中で開発された新しい機能や素材がプロダクトデザイナーの手によって取り入れられ、次々と魅力的な製品が生み出されました。また、エンターテイメントの世界では、ラジオを音源とする音声を使用した映画が登場するなど、エレクトリックサウンドの導入により、トーキー映画へと続く大きな技術革新が起こります。映画俳優のラジオ・ドラマ出演など、映画とラジオ間の提携も強まり、1930年代初頭には「RADIO STARS」などのラジオファン雑誌の創刊や、ラジオ放送を行うNBCスタジオが入った「ラジオシティー」が建設されるなど、ラジオは、文化的にも大きな影響力をもつ一大メディアとしての地位を確立していきました。
本展では、1930〜40年代に製作されたラジオを中心に、これらをデザインしたプロダクトデザイナーの仕事や、エンターテイメントビジネス急成長の礎となった映画、音楽などの関連資料により当時の社会背景をご紹介、合計約60点の作品、資料を展示いたします。
出品例
(左)ストリームライナー・ベビー・ラジオ/1941年/フェイダ社
(右)グローブ・ラジオ/1935年/デザイナー:レイモンド・ローウィ/コロニアル社
(左)アーウィン・ベビー・ラジオ/1946年/アーウィン社
テンプル・クローム・ラジオ/1940年代初期/テンプル社
(右)スパートン・サークル・ラジオ/1936年/ウォルター・ドーウィン・ティーグ/スパークス・ウィシントン社
(左)雑誌「RADIO STARS」/1933年7月号/デル・パブリッシング社
(中)雑誌広告「RCA社ラジオ」/1941年/掲載雑誌不明
(右)ポスター「ミュージック・インスパイア」/1942年/ジェームス・アクセルロッド
会場 |
デザインギャラリー 〒460-0008 名古屋市中区栄3-18-1 ナディアパーク・デザインセンタービル4階 アクセス |
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日時 |
2019年8月24日(土)〜
2019年9月22日(日)
12:00 〜 19:00 |
休日 | 毎週火曜 |
費用 | 無料 |
主催 | 株式会社国際デザインセンター |
問い合わせ先 | デザインギャラリー(会期中会場専用tel052-265-2126)、国際デザインセンター 事業部 tel052-265-2105 |
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